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不登校の背景は一つではなく、本人の怠けや家庭の責任と決めつけられません。ここでは、2019年のBBC報道で紹介された体験を振り返り、現在確認できる文部科学省の統計と、相談・学習の選択肢を整理します。
学年別の資料を読むときは、小学校・中学校の不登校統計の解説も参照できます。
1.BBCが紹介したのは、2019年時点の子どもたちの経験
Alessia Cerantolaによる2019年12月23日のBBC記事は、いじめや集団での生活に困難を感じた子どもたちと、東京のフリースクールを取材しています。校則が負担になったという本人の話も紹介されています。
ただし、取材した人の経験や学校運営者の見方を、日本の不登校の「最大の原因」として順位付けすることはできません。旧記事で学校数としていた7,424と20,346も、BBCが記したのは通っている子どもの人数です。施設の数を示す数字ではありません。
出典:BBC:Why so many Japanese children refuse to go to school(2019年)
不登校と、その後の進路や社会との関わりを単純に結び付けて将来を悲観させる必要はありません。今の安全、休養、学ぶ機会、頼れる人とのつながりをどう確保するかを考えることが大切です。
2.統計上の不登校と、最新の公表人数
文部科学省の調査では、年間30日以上欠席した児童生徒のうち、心理的・情緒的・身体的・社会的な背景などにより登校しない、またはしたくてもできない状態を扱い、病気・経済的理由による欠席などとは区別しています。30日連続で休んだ人だけ、という意味ではありません。
2026年9月12日に公表資料一覧で確認できる最新の年度は、令和6年度(2024年度)です。国公私立の小・中学校を合わせた人数は次のとおりです。2018年度は旧記事の163,528人ではなく、164,528人です。
| 調査年度 | 小学校 | 中学校 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2017年度 | 35,032人 | 108,999人 | 144,031人 |
| 2018年度 | 44,841人 | 119,687人 | 164,528人 |
| 2024年度 | 137,704人 | 216,266人 | 353,970人 |
出典:文部科学省:令和6年度調査結果概要・不登校児童生徒数の推移(22ページ)
これは年度内の欠席状況による集計で、全員が同じ理由で休んでいるわけではありません。人数の推移だけから、特定の校則や家庭環境が増加の原因だとは分かりません。また、30日に達していなくても、困りごとは早めに相談できます。
3.登校だけをゴールにせず、支援を組み立てる
文部科学省の2019年通知は、登校という結果だけに目標を限定せず、本人の進路や社会的自立を支えることを求めています。休養の意味も認めつつ、学習や進路で不利益が生じないよう、状況に合った支援を考える方針です。
本人の話を聞ける範囲で聞き、担任、養護教諭、スクールカウンセラー、教育委員会や教育支援センターなどと相談できます。担任に話しにくい場合は、別の窓口からでも構いません。いじめや暴力がある場合は安全を優先し、学校側にも対応を求めましょう。
4.フリースクールなどを検討するときの確認点
学びの場には、学校内の別室、教育支援センター、民間施設、ICTを使った支援などがあります。フリースクールなら一律に合う、ということではありません。以下は相談・見学時の確認例です。
| 確認すること | 尋ねる例 |
|---|---|
| 本人の希望 | 見学だけでもよいか。少人数や静かな場所を選べるか。 |
| 活動・学習 | どんな支援を受けられ、本人のペースをどう相談できるか。 |
| 通う条件 | 利用時間、費用、交通手段、休んだときの連絡はどうするか。 |
| 在籍校との連携 | 学習や相談の記録をどう共有し、出席扱いや評価を誰と相談するか。 |
文部科学省の通知では、学校外の施設で相談・指導を受けた日数は、一定の要件の下で校長が指導要録上の出席扱いにできます。民間施設へ通えば自動的に出席・卒業が認められる、という制度ではありません。在籍校・教育委員会と、利用前から具体的に確認してください。
出典:文部科学省:学校外の施設で相談・指導を受ける場合の出欠の取扱い