ひとりと集団、どっちの方がメリットが多いの?
動物行動学を英語で解説する第3弾!
今回は集団生活する動物は、何故そのような行動を取るのかを英語を用いて解説します!
動物学をもっと知りたい人へ:【プラナリア】Phylum Platyhelminthes ”頭”の誕生
1.Costs of Society(社会生活のデメリット)
まず集団生活するにあたって大問題になるのが、
- 感染症(Diseases transmission)
- 寄生虫(Parasite transmission)
このふたつです。現代の人間社会でも便利になりすぎた故に、人の距離が密接になり新しい感染症に対しての抵抗が乏しくなっています。
個人で活動するタイプの動物であれば、この集団感染の確率を少なくすることが出来ますね。
社会において、協力(cooperation)をするためには、お互いにフィットネス(fitness)、遺伝子を残す確率を上げる為に助け合う必要があります。
フィットネス (fitness)を知らない人へ:【動物行動学(Animal Behavior)】 動物達の生きる意味と子殺し (infanticide) を考える Chapter 1
ここの協力関係がうまくいかない時に、コミュニティーでは問題が起きてしまいますね。
2.Types of Social Behavior(集団行動の種類)
まず初めに、
- Postponed cooperation(協力の後回し)
- 先に仲間を助ける事によって、後々自分に対してメリットがあるときに行う行動です。
これは、動物たちが何故長い協力関係を築くのかを説明していますね。
これを、「延期された協力」と呼びます。今自分に利益の無い事でも仲間の為に自分を犠牲にするのは、人間だけだはありません。
ほぼかならず動物達は必ず自分に「利益」があることを行います。動物にとっての自分の利益とは、自分のDNA・遺伝子を残すことです。
つまり、今は自分に利益がないように見えても、長期的に見ると動物たちは必ず自分の遺伝子を残せるように行動しています。
2つ目は、
- Adaptive altruism(適応利他主義)
- 仲間のDNAを残す確率を直接的に助ける事で、後に間接的に自分のDNAを残せる利益を得る事です。
利他主義についてはこちらへ:【利他主義】動物行動学(Animal Behavior)~人の為に~ Chapter 2
直接的にに誰かの利益になる事をする為に、一時的に自分を犠牲にする動物がいます。
一見自己犠牲をしているように見えますが、最終的には自分の遺伝子を残せる確立を、間接的に上昇させる方法です。これをインダイレクトフィットネス (indirect fitness)と呼びます。
自分の親族の子育てを助けるのは、この適応利他主義の良い例ですね。直接的に自分のDNAではないですが、少しは親族なのでまざっているはずです。したがって家族を助ける事は、間接的に自分のDNAを残すことと同意なのです。
3つ目は、
- Spite(意地悪)
- 自分のDNAを残す確率を下げてまでも、誰かを傷つけようとする行為です。
次のテーマは、スパイトと呼ばれます。
これは、「意地悪」の名前通りに嫌な奴ですね。自分のフィットネスを下げたまでも、誰かの足を引っ張る行為です。
4つ目は、
- Reciprocity(相互主義)
- 先に貰った手助けをのお返しを相互にすることです。
レシプロスティ、これは「今私があなたを助けてあげるから、後であなたは私を助けてね。」と言う交換条件の事ですね。
これはお互いが信頼しあわないとできないです。
3.まとめ
今回は動物行動学の社会性について解説をしました。次回も動物行動学の細かい分野について書いていきますね。
乞うご期待!
動物行動学シリーズ