【天敵から逃げる方法】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 5

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動物のあれこれ

動物行動学は英語で「animal behavior」です。

そんな動物達の行動を解説する第5弾!

今回は動物達がどのように進化をして、どのように敵から逃れるように環境に適応するのかを解説します。

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1.完全性への制約(Constraints on perfection )

何百年もの長い年月を経て進化してきた動物達ですが、環境に”完璧”適応した動物はほとんどいないでしょう。

従って多くの生き物たちが、まだこれから環境に適応するために進化する余地を残してるとも言えるのです。

まず初めに、生き物がどのように進化をしてきたかを改めて説明していきますね。

動物達の能力はどうのように発現(express)するのでしょうか?

生き物の特徴は遺伝子と紐づいています。遺伝子ごとに特徴となる要素が書き込まれています。そして、今回紹介するのは「pleiotropy」という考え方です。

  • 多面発現・多相遺伝(Pleiotropy):ひとつの遺伝子から複数の特徴(形質)を発現する事。

ちなみに、形質(phenotypic trait)とは目に見える外側の特徴の事です。

多面発現には2種類あります。

  1. 拮抗的多面発現/拮抗的多面発現(Antagonistic pleiotropy):多面発現の一種で、発現した形質の最低でもひとつは人生の初期に適応度(fitness)を上昇してくれて、他の形質の内、最低でもひとつは適応度に悪影響を与える形質であること。
    • 例:月経周期など
  2. ポリジーン形質(Polygenic trait):ひとつの形質(phenotype)が複数の遺伝子によって決められる事。メンデルの法則(ひとつの遺伝子がひとつの形質を決める)とは違い、複数の遺伝の複雑な組み合わせによって、動物の外側の特徴が決まるという考え方です。
    • 例:身長や肌の色など

中学の理科でやったメンデルの法則は単純すぎて、自然界ではほとんどがpolygenic traitで特徴が決まっていきます。

他にも「panselectionism」をという考え方があります。

  • 選択万能主義(Panselectionism) :自然淘汰(natural selection)が動物の進化を促す唯一の考え方と言う主張です。

動物の進化は全て自然淘汰の結果であり、動物達が持っている特徴には全て「目的(purpose)」と「機能(function)」があります。

しかし、動物達の中には目的や機能を説明できない行動などがまだまだあるので、進化の全てをパンセレクションでは説明できないかもしれませんね。

最後に、生き物達が進化させてきた特徴の2種類の道を紹介します。

  1. 分岐進化(Divergent):同じような種類の生き物たちが同じような形質を発現させる事。
  2. 収斂進化(Convergent):関係のない生き物たちが結果的に同じような形質を手に入れる事。

1番の分岐進化は何となく理解できますが、2番目の収斂(しゅうれん)進化は不思議ですよね。まったくの関係の無い生き物たちが、進化の過程を通して結局は同じような形質を獲得するのです。

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2.天敵からの回避方法 (Avoiding predators)

ここからは、動物達がどのように敵から逃れているのかを紹介していきます。

一番有名なのは集団防衛(group defense)ですね。

  • ペンギン(penguin):ひとりを犠牲にして、その間に海に飛び込む。

ペンギンの「押すなよ!押すなよ!」の映像を見たことはありますか?ペンギンたちが決死の覚悟で海に飛び込む姿をご覧ください。

海の中では、アザラシ(seal)達が口を開けて待っています。そこで、ペンギンたちが編み出したのが、集団で飛び込んで一匹が食べられている間に逃げ出すという作戦です。

だからこそみんな最初の飛び込む一匹にならないように、「押すなよ!押すなよ!」をしているわけです。

  • ウミガメ(sea turtle):一斉にふ化をして、海を目指します。

ウミガメの卵は時間が分かるかのように、みんなで一斉にふ化をして海を目指して奪取をします。

孵化する時期が一緒なので、天敵に襲われる確率を上げるかもしれませんが、それでも集団になることで個としての生存確率を上げるメリットの方が上回っているのです。

次は、捕食者の飽食(Predator satiation)です。

これで有名なのは、セミ(cicada)です。

  • セミ(cicada):素数の年、13年や17年周期ごとに羽化をして、天敵が同じようなサイクルで進化することを防いでいます。

そもそも、predator satiationとは、天敵にあえて大量の餌を用意することで、個の生存確率を上げる方法です。だからセミはあれだけ大量に一気に羽化するんですね。

さて、3つ目は色(coloration)の変化です。

  • 魚(fish):体の後ろの方に目のような模様がある魚がいます。

これは、天敵に対してどっちが本物の目か分からないようにしています。大抵の魚は顔からかぶりつくので、どっちが頭か分からないほうが天敵から逃げやすくなります。

  • 警戒色(Warning coloration):毒があるぞ~と脅す模様です。

「あ!毒がありそう~」って面白い事に人間でも判断できますよね。でもこれは実際毒を持っていない動物でもこの警戒色を身に着けていることがあります。したがって、毒を持っている動物の色を真似て進化する動物もいるのです。

さらには、ある特定の生き物を食べないと毒が手に入らない動物達もいるのです。

毒系の動物は面白い進化をしていますね。

他にも、サバンナで元気なガゼル(gazelles)のストッティング(stotting)と呼ばれる動作もあります。

  • ガゼル(gazelles):諸説ありますが、敵の前で高く飛び跳ねる事で元気さをアピール、「元気だから追いかけても捕まらんよ~」と天敵に知らせている行動です。
  • トカゲ(lizards):腕立て伏せ(push-ups)をして準備運動をします。

爬虫類は変温動物なので、朝は動けません。なので、朝方のトカゲを観察してみてください、日向で腕立て伏せをしています。敵から逃れる為に、出来るだけ早く動ける状態に体温を調ているのです!

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3.まとめ

いかかでしたか?今回は動物行動学の世界から天敵からの逃げる方法の進化について解説しました。次回はどんな動物達の行動を紹介するのか乞うご期待です!

動物行動学シリーズ

  1. 【動物達の生きる意味と子殺しを考える】 英語で学ぶ動物行動学 Chapter 1
  2. 【利他主義~人の為に~ 】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 2
  3. 【何故集団で生活をするのか?】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 3
  4. 【ハイエナはメスが最強!~女性社会~】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 4
  5. 【天敵から逃げる方法】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 5
  6. 【生息地の選択と縄張り意識】英語で学ぶ動物行動学 Chapter 6
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