1.失読症とは?~What is Dyslexia?~
Dyslexia、日本語で失読症(しつどくしょう)ですね。失読症とは遺伝的な症状であり、読み書きに関してネガティブな症状が出る事が多い学習障害の一種です。世界的にも珍しい症状はではありません。世界の10–15%の人が失読症だと言われています。
読みに関して難があるとおっも割れる70~80%の人たちが失読症の可能性があるとも言われています。それほど一般的な症状なんですね。
知的指数に関しては同世代の人と大差はないのですが、読み書きの面に関して学校行われる通常の方法では上手くいかない傾向があります。
失読症を持つ人は言葉の音(音素・phonemes)を聞くことに難があります。その結果、特に英語を学ぶ際に顕著なのはアルファベットひとつひとつの発音と文字の関係性を理解することが出来ません。
その為、ほとんどの場合初見のワードを発音することが出来ません。限られた語彙しか使いこなすことが出来ないので、2~3年生程度の限られた言葉しか記憶することが出来なくなってしまいます(特別なトレーニングをしない限り)。
高校に上がるまでに多くの学生が学校に付いて行けずドロップアウトしてしまうでしょう。
ではどうすればいいのか?
- 音素を聞き分ける
- 多感覚を使用して練習
- 論理的に述べる練習
- 記憶じゃなく、理由を教える
- 読みと書きを同時に教えて、関連性を作る
2.失読症の歴史
最初に失読症と言う説明をしたのは、ドイツの眼科医(ophthalmologist)だったルドルフ(Rudolf Berlin)さんです。知能指数に問題は無いのに、読み書きが苦手な人を診断していた時に見つけたようです。
1888年代から1890年代にかけて「失読症」という表現は使われてはいませんが、多くの国で同じような診断がなされていました。
失読症の歴史を見てわかるように、この研究は主にヨーロッパやアメリカなどで行われています。さらには英語にフォーカスした研究が多く他言語においての研究が今注目されています。
英語と日本語においての失読症では症状や原因が異なる場合があるようです。
したがって、英語圏の失読症の研究を基に日本人の失読症を考えるのは少しリスク・相違が伴うかもしれません。(このデータを読んだ瞬間に今書いていることが無駄になる気がしました 笑)
不登校の歴史に関してはこちら:【登校拒否・不登校の歴史】不登校は病気?子供がいけないの?
3.失読症の子どもからのメッセージ
「失読症」とは頭が悪いという意味ではなく、脳の働き方が人と違うということである。
失読症とADHDの両方を持つ、アメリカのダグラス君11歳は全ての同じような子ども達に自分の経験を伝えています。
失読症と言う症状がもっと有名になり、子ども達がその症状を自覚できる環境が整って欲しい。
ダグラス君本人も失読症と診断される前はなぜ自分が読み書きが出来ないのかで相当苦しんでいたようです。しかし、一度診断を受けて原因が分かるとスッキリ。世界には失読症でありながらも偉大な人達がいっぱいることに気が付きました。アインシュタイン、エジソン、レオナルド・ダ・ヴィンチ、スティーブジョブズ、ウォルトディズニー、などなど。みんな同じ症状を持っていますね。
失読症があるからといって何かが出来なくなるわけではありません。もう悲しむ必要はないのです。
Reference
Frequently Asked Questions. (n.d.). Retrieved July 03, 2020, from http://dyslexiahelp.umich.edu/answers/faq
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Staff, H. (2007, June 7). Dyslexia: What Is It?, HealthyPlace. Retrieved on 2020, July 2 from https://www.healthyplace.com/adhd/articles/dyslexia-what-is-it