オランダの義務教育は5才~16才までです。
使われる言語は、Dutchと呼ばれるオランダ語です。しかし、多くの学校と大学では英語が主流になってきています。
そんなオランダの教育システムと何がすごいのかを説明します。
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1.初等教育
オランダでは初等教育が、4~12歳で行われています。そして、義務教育は5歳から始まります。
義務教育においての子供の成績・評価は年3回保護者に渡されて、親がそれにサインをする必要があります。
評価は10段階で、読み・書き・計算・オランダ語・歴史・地理・理科において評定されます。
- 非常に悪い
- 悪い
- 非常に充足していない
- 充足していない
- だいたい充足している
- 充足している
- 十分充足している
- よい
- 非常に良い
- 卓越した
表現(音楽、美術、体育、家庭科)などの実技や態度、集中、興味などの分野が4段階で評価されます。
- 不十分
- 弱い
- 充足
- 良い
これらに加えて先生から簡単なコメントが添えられることもあります。
殆どの小学校ではオランダ語使って教育を行っていますが、いくつかのバイリンガルスクールも存在しています。バイリンガルスクールでは、3割から~5割ほどの日数を英語で教育を受けています。
2.中等教育
オランダの中等教育は12歳から始まります。
12歳になると3つのタイプの学校を選べるようになります。
- 4年制の職業準備学校(vmbo)
- 5年生の一般的な学校(havo)
- 6年制の大学準備学校(vwo)
中等教育の段階では、バリンガルの学校がさらに増えていきます。バイリンガルの学校では、50%以上の教科が英語で行われています。子供たちはこうした授業を通して英語を学んでいきます。こうした学校でも教育システムはオランダ語が基準になっているので、卒業試験などは共通のオランダ語で受ける必要があります。
したがって、授業のもう半分はオランダ語の授業が残っています。
3.高等教育
オランダの高等教育にふたつの種類があります。
- 研究志向大学(research-oriented)
- 職業志向大学(profession-oriented)
1.研究志向大学では主に、研究の分野にフォーカスできるプログラムが整っています。学士課程からそれ以上の学位を研究大学で取得可能です。
2.職業志向大学は主に、応用化学の分野の大学です。学生が将来の職業に繋がる分野を学ぶための大学となります。学士課程から、それ以上の学位を取得可能です。
オランダの単位システムは、ECTS(European Credit Transfer and Accumulation System)によって計算されています。ECTSにおいて、60単位は1年間の授業分として換算されます。1単位は28時間分の授業です。
4.オランダ教育「3つの自由」
- 設立の自由(200人以上の生徒がいれば、学校を自由に設立可能)
- 理念の自由(学校の理念は自由に決められる)
- 教育方法の自由(教育内容、教材の裁量権が現場に与えられている)
こられの三つの教育の自由がオランダでは憲法によって保障されています。
したがってオランダでは様々な特色を持った学校があり、国からの口出しを一切受けずに運営することが出来るのです。
これらの自由に加えて、オランダでは教育の質を保つために、学校の選択権を保護者に与えています。
日本でも問題になっていますが、オランダでは教員サポート機関を充実されており、生徒指導、学習指導など現場では行き届かない場合に教師をサポートできる環境が整っています。
これらの要因からオランダでは質の高い教育を保持しています。
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