イエス・キリストの “からし種のたとえ(The Parable of the Mustard Seed)” は、新約聖書の中でもよく知られているたとえ話の一つです。
イエスは、天の国(the kingdom of heaven)を一粒のからし種にたとえました。そんな「からし種のたとえ」に登場する英単語や英語表現をまとめました。英語の聖書を読んでみたい方や、キリスト教英語を学びたい方にもおすすめです。
「からし種のたとえ」とは?
「からし種のたとえ」は、マタイによる福音書13章31~32節、マルコによる福音書4章30~32節、ルカによる福音書13章18~19節に記されています。
マタイによる福音書では、イエスが次のように語ります。
The kingdom of heaven is like a mustard seed, which a man took and planted in his field.
(天の国は、ある人が畑に植えたからし種のようなものです。)
その種はとても小さいものですが、成長すると大きな植物となり、鳥がその枝に来て宿るほどになります。
このたとえでは、小さなものから大きなものへと成長していく姿が描かれています。目に見える始まりはほんの小さなものであっても、成長していくことで大きなものとなり、やがて他のものを受け入れるほどになる———。
そんな「天の国」の姿を、イエスはからし種を使って表現しています。
からし種のたとえで覚えたい英単語&フレーズ
| 英単語 | 日本語 |
|---|---|
| Kingdom | 王国・国 |
| Kingdom of Heaven | 天の国・天国 |
| Mustard | からし |
| Mustard Seed | からし種 |
| Seed | 種・種子 |
| Grain | 一粒・穀粒 |
| Field | 畑・野原 |
| Plant | 植物・植物を植える |
| Sow | 種をまく |
| Plant | 植える |
| Grow | 成長する・育つ |
| Grow Up | 成長する |
| Small | 小さい |
| Smallest | 最も小さい |
| Large | 大きい |
| Largest | 最も大きい |
| Garden | 庭・園 |
| Tree | 木 |
| Branch | 枝 |
| Bird | 鳥 |
| Nest | 巣 |
| Perch | 止まる・とまる |
| Come | 来る |
| Become | ~になる |
| Parable | たとえ話 |
| Kingdom | 王国・国 |
| Heaven | 天・天国 |
特に覚えておきたいのが、mustard seed / sow / grow / branch / nest / parableです。聖書では、植物や種を使って、人の成長や神の国について表現することがあります。
| 英語フレーズ | 日本語 |
|---|---|
| be like ~ | ~のようである |
| a mustard seed | からし種 |
| plant a seed | 種を植える |
| sow a seed | 種をまく |
| plant something in a field | 何かを畑に植える |
| the smallest of all ~ | すべての~の中で最も小さい |
| when it grows | 成長すると |
| grow into ~ | 成長して~になる |
| become a tree | 木になる |
| garden plants | 庭の植物 |
| in its branches | その枝に |
| come and perch | やって来て止まる |
| perch in a branch | 枝に止まる |
| make a nest | 巣を作る |
| the kingdom of heaven | 天の国・天国 |
| tell a parable | たとえ話をする |
| the Parable of ~ | ~のたとえ |
重要な文章
天の国はからし種のようなもの
The kingdom of heaven is like a mustard seed.
(天の国は、からし種のようなものです。)
be like ~ は、「~のようである」という意味です。聖書のたとえ話では、何かを別のものにたとえるときによく登場する表現です。
ある人が種を畑に植える
A man took and planted it in his field.
(ある人がそれを取り、自分の畑に植えました。)
plant は「植物」という名詞だけでなく、「植える」という動詞としても使われます。
種はとても小さい
Though it is the smallest of all seeds…
(それはすべての種の中で最も小さいものですが……)
the smallest of all ~ は、「すべての~の中で最も小さい」という意味です。
small → smaller → smallest の最上級にも注目しておきたい表現です。
成長すると大きくなる
Yet when it grows, it is the largest of garden plants.
(しかし、それが成長すると、庭の植物の中で最も大きくなります。)
when it grows は「それが成長すると」「それが成長したとき」という意味です。grow は植物にも、人にも使うことができます。
木のようになる
It becomes a tree.
(それは木になります。)
become + 名詞・形容詞で、「~になる」という変化を表します。
鳥が枝に宿る
The birds come and perch in its branches.
(鳥たちがやって来て、その枝に止まります。)
perch は「鳥が止まる」という意味の動詞です。in its branches は「その枝に」という意味。このように、聖書では自然の風景を使った表現も多く登場します。
まとめ
「からし種」が表しているもの
このたとえでイエスが語っているのは、単に「小さな種が大きく育つ」という植物の話ではありません。
マタイによる福音書では、The kingdom of heaven is like a mustard seed. と語られており、からし種が「天の国」にたとえられています。つまり、最初はとても小さく見えるものでも、そこから大きなものへと成長していくというイメージです。
また、成長した植物には鳥が来て、その枝に宿ります。そのため、「小さな始まり」「成長」「広がり」「受け入れる場所」といったイメージを読み取ることができます。
小さなものに込められている意味
このたとえで印象的なのは、最初に登場するのがとても小さな一粒の種であることです。
大きな木ではなく、最初は小さな種。目に見える変化がほとんどないようなところから始まります。
しかし、その種が成長すると、やがて鳥が枝に宿るほどの大きな存在になります。「最初から大きくなければ意味がない」のではなく、小さな始まりの中にも大きく成長していく可能性がある。それが、このたとえの印象的なところです。