bailは保釈、bona fideは誠実に・善意で、breach of contractは契約違反を表します。Bから始まる56の法律・ビジネス関連語を、訳と使う文脈で確認できる一覧です。
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Bの法律英単語56語:分野と地域に注意して読む
ここでは英語学習のための訳語の目安を示します。英米の裁判制度、信託、不動産、金融・貿易、日本の税制に関する語が含まれます。すべてが英語圏共通の犯罪名や制度名ではありません。資料の国・地域と、その文書にある定義も確認しましょう。
1〜19:BailからBearer
| 番号 | 英語 | 日本語の目安 | 使う文脈・注意点 |
|---|---|---|---|
| 1 | Bail | 保釈・条件付きの釈放/保釈の保証 | 釈放の仕組みや保証金等を指す。英米で制度・用法が異なり、常に金銭そのものとは限らない。 |
| 2 | Bailee | 受寄者・物を預かる者 | bailmentにより物の占有を受ける者。信託のtrusteeとは区別する。 |
| 3 | Bailiff | 執行官・法廷職員等 | 英国の債権回収・執行に関わる者や、米国の法廷警備等を担当する職員など。職務は地域・制度による。 |
| 4 | Bailiwick | 管轄区域・権限の及ぶ範囲/専門分野 | 地理的な管轄にも、比喩的な担当・専門分野にも使う。 |
| 5 | Bailment | 動産の寄託・占有の委託等 | 所有権を移す売買とは異なる。保管や修理などのために物を預ける関係。 |
| 6 | Bailor | 寄託者・物を預ける者 | bailmentで物を引き渡す側。預かる側のbaileeと対にする。 |
| 7 | Balance sheet | 貸借対照表 | ある時点の資産・負債・純資産等を示す財務諸表。期間の損益を示すincome statementと区別する。 |
| 8 | Bank bond | 銀行が発行する債券/銀行の保証等 | 金融商品か、契約履行等の保証かを文書で判断する。bondは常に投資用の債券とは限らない。 |
| 9 | Banker's draft | 銀行振出小切手等 | 英国でbank chequeともいう支払手段。draftの一般語の「下書き」とは別。 |
| 10 | Bankrupt | 破産した/破産者 | 形容詞にも名詞にもなる。単なる一時的な資金不足と、法的な破産状態を分ける。 |
| 11 | Bankruptcy order | 破産を開始・宣告する命令等 | 英国等の破産手続きの用語。これだけで免責まで完了したことを意味しない。 |
| 12 | Bar | 弁護士団・法曹界等 | the Barの範囲は地域による。英国ではbarristerの職業集団等、米国では弁護士職一般に関わる用法がある。 |
| 13 | Bare trust | 受益者が元本・収益への絶対的な権利を持つ信託 | 英国等の信託類型。受託者名義で財産を保有するが、受益者の権利を基礎とする。 |
| 14 | Bare trustee | bare trustの受託者 | 受益者のために財産を保有する者。受益者自身や、あらゆる信託の受託者を一括して指す語ではない。 |
| 15 | Bargain and sale deed | 売買による不動産譲渡証書の一種 | 米国の一部州等で使う名称。保証される権利の範囲は州法と証書の文言による。 |
| 16 | Barrister | バリスター・法廷弁護士 | イングランド・ウェールズ等の法律家の職名。法廷活動に加え、専門的な法律助言や文書作成も行う。 |
| 17 | Barter | 物々交換/物々交換する | 金銭の支払いに代えて物やサービスを交換すること。 |
| 18 | Battery | 不法な有形力の行使・身体への不法な接触等 | イングランド・ウェールズ等ではassaultと区別する。具体的な要件は制度による。 |
| 19 | Bearer | 所持人・持参人 | 文書・証券等を持つ人。所持しているだけで常に所有権まで証明されるわけではない。 |
20〜38:BenchからBond
| 番号 | 英語 | 日本語の目安 | 使う文脈・注意点 |
|---|---|---|---|
| 20 | Bench | 裁判官席/裁判官・裁判体 | the benchは席そのもののほか、裁判官側を集合的に指す。 |
| 21 | Bench warrant | 裁判所・裁判官が発する逮捕状等 | 出廷しなかった場合などに用いる。すべてのwarrantが逮捕状というわけではない。 |
| 22 | Beneficial interest | 受益権・利益を享受する権利 | 名義上・法律上の権利と区別される財産上の利益など。文書の定義を確認する。 |
| 23 | Beneficial owner | 実質的所有者・受益的所有者 | 他者名義の財産から利益を受ける者など。会社規制等では独自の定義があり、土地に限らない。 |
| 24 | Beneficiary | 受益者・受遺者・保険金受取人等 | 信託、遺言、保険など、利益を受ける仕組みに応じて訳す。 |
| 25 | Bequeath | 遺言によって遺す・遺贈する | 伝統的には特に動産等を遺す語。deviseとの区別は資料・法制度による。 |
| 26 | Bequest | 遺贈・遺言で与えられる財産 | 遺産全体estateと同じ範囲とは限らない。 |
| 27 | Bigamy | 重婚 | 既存の婚姻がある状態でさらに婚姻することに関わる語。犯罪の要件は地域による。 |
| 28 | Bill | 法案/請求書/手形等 | 議会、支払い、貿易などで意味が異なる。古い訴訟の用語にもなる。 |
| 29 | Bill of costs | 費用計算書・訴訟費用明細書等 | 法律業務・訴訟に関わる費用の明細を示す文書。 |
| 30 | Bill of exchange | 為替手形 | 振出人が支払人に一定の金額の支払いを指図する文書。請求書invoiceや船荷証券とは区別。 |
| 31 | Bill of lading | 船荷証券・運送に関わる貨物書類 | 貨物の受領や運送の条件等を示す。種類によって譲渡性等の扱いが異なる。 |
| 32 | Bill of sale | 動産の売渡証書・譲渡証書等 | 動産の権利移転を記録する文書など。制度により担保に関わる用法もある。 |
| 33 | Blackmail | 恐喝・脅迫的な要求 | 脅しを用いた不当な要求等。秘密の暴露をほのめかす場合もあるが、それだけに限定しない。 |
| 34 | Blue return | 日本の税制の青色申告 | 国税庁の英語資料でも使う。英語圏全体で共通する申告制度名ではない。 |
| 35 | Bodily harm | 身体的な被害・傷害 | 被害そのものを表す語。語句だけで独立した「傷害罪」という犯罪名になるわけではない。 |
| 36 | Bona fide | 誠実に・善意で/真正の | ラテン語由来でgood faithの趣旨。「知らないで」という意味に固定しない。 |
| 37 | Bona vacantia | 所有者のない財産 | 英国等で法によりCrownに帰属する財産を扱う用語。単に誰でも拾ってよい物という意味ではない。 |
| 38 | Bond | 債券/保証・保証証書等 | 金融の債券と、bail bondやperformance bond等の保証に関わる用法を分ける。 |
39〜56:Bonded goodsからBye-law
| 番号 | 英語 | 日本語の目安 | 使う文脈・注意点 |
|---|---|---|---|
| 39 | Bonded goods | 保税貨物 | 関税等の支払いを留保する制度の下にある貨物等。常に免税になるという意味ではない。 |
| 40 | Bonded warehouse | 保税倉庫 | 税関の規律の下で、関税等の支払いを留保して貨物を保管する倉庫など。customs warehouseとも関連する。 |
| 41 | Bonus shares | 無償割当株式等 | 既存株主に新たな対価なしで割り当てる株式。現金の賞与とは異なる。 |
| 42 | Book value | 帳簿価額 | 会計帳簿上の価額。市場価格market valueと一致するとは限らない。 |
| 43 | Bought note | 買付報告書・買付明細書等 | 例えば株式購入者に渡される、数量・価格・手数料等を記載した書類。 |
| 44 | Breach | 違反・不履行/違反する | 名詞にも動詞にもなる。breach of contractで契約違反。 |
| 45 | Breach of contract | 契約違反・契約上の義務の不履行 | 契約が要求する履行をしないことなど。法律上の効果は契約・制度による。 |
| 46 | Breach of duty | 義務違反 | 課されている義務に反すること。dutyが何を指すかを確認する。 |
| 47 | Breach of the peace | 平穏・治安の侵害 | イングランド・ウェールズとスコットランドで法的な扱いが異なる。共通の単一犯罪名とはしない。 |
| 48 | Breach of trust | 信託義務違反/信頼を裏切ること | 法律では信託に基づく義務の違反など。日常の「信頼を損なう」と分ける。 |
| 49 | Break clause | 中途解約条項等 | 契約期間中に終了させる権利と条件を定める条項。特に賃貸借等で使う。 |
| 50 | Brief | 法的主張を記した書面/弁護士への事件指示書等 | 米国では裁判所に提出する主張書面等。英国ではbarristerへの事件の指示・資料等にも使う。上訴だけに限定しない。 |
| 51 | Burglary | 侵入に窃盗等の目的・行為が結び付く犯罪 | 建物等への不法な立入りに加え、所定の意図・行為等が問題になる。単なる侵入trespassと同義ではない。 |
| 52 | Business | 事業・営業・業務 | 商取引や企業活動等を指す一般語。法律・税務資料では独自の定義を使う場合がある。 |
| 53 | Business income | 事業所得・事業からの収入等 | 日本の税制の事業所得を表すほか、一般的な事業収入にも使う。所得と売上高を文脈で区別する。 |
| 54 | Business report | 事業報告書・業務報告書等 | 一般の業務報告から制度上の事業報告まで、文書の種類によって訳す。 |
| 55 | Business year | 事業年度等 | 企業の会計・税務の期間を指す用法。financial yearやfiscal yearも使う。暦年と必ず一致しない。 |
| 56 | Bye-law | 条例・自治規則・団体の内部規則等 | byelaw、by-law、bylawとも書く。英国の地方的な法規や、団体の内部規則など、地域・対象により異なる。 |
bail・bailment・bare trustを混同しない
bailは、身柄拘束からの釈放や、そのための保証に関わる語です。be released on bailなら保釈されることを示します。必ず「保釈金」と訳すと、釈放の状態を述べた文を読み違えてしまいます。保証金や条件の扱いは法制度によります。
bailmentは物を預ける関係です。例えば修理のために時計を預ける場合、預ける側がbailor、預かる側がbaileeとなる文脈があります。物の所有権まで売り渡すこととは区別します。
bare trustは信託の一類型で、受益者が元本・収益に絶対的な権利を持ち、受託者は受益者のために財産を保有します。物を預かるbaileeと、信託財産を保有するtrusteeは、名前が似ていても同じ役割ではありません。
bona fideは「知らないで」とだけ覚えない
bona fideはgood faith、つまり誠実さ・善意を表すラテン語由来の表現です。一般英語では「真正の・本物の」という意味にも使います。bona fide purchaserのような法律上の表現では、対価や他者の権利についての認識等が関わりますが、「知らないで」という一つの訳がすべての用法に当てはまるわけではありません。
犯罪・法廷の語は地域を確認する
| 表現 | 確認する点 |
|---|---|
| bodily harm / battery / burglary | bodily harmは被害、batteryは不法な有形力の行使等、burglaryは侵入に所定の犯罪目的・行為等が伴う犯罪。単語だけで日本法の犯罪名を決めない。 |
| breach of the peace | イングランド・ウェールズではそれ自体を刑事犯罪名とするのではなく、平穏の侵害を止める・防ぐ制度等に関わる。一方スコットランドにはこの名のコモンロー上の犯罪がある。 |
| brief | 米国では第一審や上訴で法的主張を示す書面等。英国ではbarristerへの事件の指示書・資料等を指す用法もある。 |
| barrister | 法廷で話すことだけが業務ではなく、専門的な法律助言等も行う。英国のすべての法律家を一律にbarristerと呼ぶわけではない。 |
bill・bondは後に続く語で意味が変わる
| 表現 | 意味・読み分け |
|---|---|
| a bill before Parliament | 議会に提出された法案 |
| a bill for legal services | 法律業務の請求書 |
| bill of exchange | 為替手形。支払いの指図に関わる。 |
| bill of lading | 船荷証券等。貨物の受領・運送に関わる。 |
| a corporate bond | 企業が発行する債券 |
| a performance bond | 契約履行等を保証するもの。投資商品としての債券とは分ける。 |
bonded goodsやbonded warehouseのbondedは、保税の仕組みに関わります。関税等の支払いを留保できることと、将来も一切支払わなくてよいことは同じではありません。
日本の「青色申告」を英語で表す
国税庁は日本の青色申告制度をblue return systemと表記しています。日本の税制を知らない相手には、a tax filing system in Japan(日本の税務申告制度)のように背景も添えると、単なる青色の用紙との取り違えを避けられます。
法律・ビジネス英語の学習例文
以下は記事用に作成した架空の例文です。実際の事件・契約からの引用ではありません。
| 英文 | 日本語訳 |
|---|---|
| The defendant was released on bail. | 被告人は保釈されました。 |
| The barrister gave advice on the dispute. | そのバリスターは紛争について助言しました。 |
| The claimant alleged a breach of contract. | 原告は契約違反があったと主張しました。 |
| The court asked both parties to submit written briefs. | 裁判所は両当事者に主張書面を提出するよう求めました。 |
| The balance sheet shows the company’s assets and liabilities. | 貸借対照表には会社の資産と負債が示されています。 |
| The goods are stored in a bonded warehouse. | その貨物は保税倉庫に保管されています。 |
参考資料
Bar Standards Board:barristerの仕事
Bar Council:briefなどの用語(2024年版案内)
CPS:assault・battery・bodily harm
GOV.UK:PACE Code Gのbreach of the peace
スコットランド政府:breach of the peace等の犯罪分類
Cambridge Dictionary:banker’s draft
Cambridge Dictionary:bought note