元中学不登校として現在多くの学生に英語を教えています。
不登校の子ども達の為に、オンラインで教育に関するサポートが何か出来ないのかをずっと考えていました。
私自身が中学時代に不登校を経験した事、アメリカの大学を卒業した経験、そして現在不登校の子ども達や、現代の社会になじめないスローライフを好む子ども達への指導の経験から気づいた事を今回解説します。
そして、この気づきはそのまま「不登校支援オンライン補習塾」においての教育理念と言っても過言ではありません。私の考え方、不登校に対するアプローチの仕方に共感出来る方は、ぜひ一度お話をさせてください。
子ども達の「分からない」を一緒に探す事がメインの補習塾です。
1.不登校と学校の関係
まず、私が常日頃から疑問に思っているのが、「時間」に関する考え方です。
早起きが「正義」で、夜更かしが「悪」である。この考え方は間違っていると私は思います。私自身は昔から朝方の性格だったので、早起きをして睡眠時間を7時間は取るように生活をしています。
しかし、世の中の大半の人は、学校が始まる朝8時30分に活動できるようにDNAは組み込まれていません。クロノタイプで調べて頂ければ分かるのですが、人が活動できる時間は遺伝子によって生まれた時に既に決められています。
そして、ほとんどの人が午前中には生産的な活動が出来ない、と科学的には証明されているのです。朝早起きして学校に行くことが「えらい」というのは、もう時代遅れなのかもしれませんね。
子ども達に合った時間帯に勉強、運動が出来るのがベストです。
その為、「不登校支援オンライン補習塾」では朝6時から夜9時ぐらいまで勉強時間を設けています。オンラインだからこそ出来る時間設定になっており、子ども達それぞれのライフスタイルに合わせて調整可能です。
次に、「不登校と先生」について考えてみます。
不登校になると、多くの場合は担任の先生のお世話になるかと思います。しかし、よく考えてみると、先生は学校のスペシャリストかもしれませんが、不登校の専門家ではありません。
先生に今までの大変な業務に加えて、不登校のケアをお願いするのは「酷」な気がするのは私だけでしょうか。私自身不登校になった時に、担任の先生が親身に数学の補習授業をしてくれたのを覚えています。
ですが、今思うと数々の業務がある中で、私の為に時間を割いてくれたのです。申し訳ない気持ちでいっぱいです。不登校の対応は学校ではなく、学校から離れた場所でサポートする場を作ってもよいのではないでしょうか。
不登校の子どもの達の親御さんからしたら、「学校に戻って欲しい」と思われるかもしれません。でも、かならずしも学校だけが選択肢ではないことを覚えておいてください。
私のように個人でサポートをしている人もいれば、カウンセラーなどのプロの方もいます。全てを学校の先生に頼るのは止めましょう。先生たちはもういっぱいいっぱいです。
2.急ぐことが苦手な人・大人にすぐ怒られてしまう子ども達とは
「早い」は正義なのか?
「不登校支援オンライン補習塾」で教えている子供達の多くは、時間に対するストレス耐性が低い傾向にあります。制限時間を設けると焦って普段の実力を出せないのです。
制限時間の無いテストはありません。だからといって、急ぐことが苦手な人は無理して時間を意識する必要はありません。のんびりでもいいのです。大事な事は、急ぐことではなく自分の力を理解して、一つの課題に何分かかるかを自分で計画を立てられるようになることです。
この計画を立てる能力を養うことが出来れば、自然と制限時間の中でも時間に対するストレスを軽減することが出来ます。のんびり・コツコツで問題ありません。自分のスピードで、やれることを理解していきましょう。基礎力が上がれば自然とスピードも上がってきます!
急ぐことが苦手な生徒の次に多いのは、先生や大人にすぐ怒られてしまう子どもです。
これはなぜ起こってしまうのでしょうか?
私自身英語の指導を行っていると良く分かるのですが、すぐに怒られてしまう子ども達の共通点は「一度教えたことを覚えていない」です。これにつきます。
多くの先生方は教育のスペシャリストです。その科目のほとんどの知識を有している専門家です。
なので、中々勉強が出来ない人、何度教えられても覚えられない人の気持ちを理解できない人が多い傾向にあります。
そんなすぐに覚える事なんて出来ないですよね?本当の天才、もしくは成績上位の学生ではない限りみんな反復練習をして知識を記憶に定着させるのです。
正直に言うと、「不登校支援オンライン補習塾」にはそのような「勉強ができる!」って人はそうそういません。そもそもそんな子は、大手の進学塾で揉まれる方が将来の為です。
「不登校支援オンライン補習塾」に来るのは、勉強が出来ない、急ぐのが苦手、のんびりやりたい!、そんな子供たちの為の勉強の場です。したがってここでは、子ども達それぞれのスピードにカスタマイズをして授業進度やレベルを決めています。
3.ではどうすればよいのか?
やる気が出てきたときの子ども達の勢いはすごいです。今まさに、英語を教えていると感じます。「分かる!・解ける!」ここに到達できると、早く問題をくれ!と言う雰囲気がネット越しでも伝わってきます!
問題は、ここの段階までどうやって一緒に登っていくかです。階段の過程で苦しくて、不機嫌になったり、「もう無理!」ってなったりは多々あります。そんな時は彼ら・彼女らの気持ちを尊重してあげましょう。嫌々勉強しても時間の無駄です。
私はそんな時、一度課題を変えます。どんなに中途半端な状態でも、違う課題や勉強に移すようにしています。こうすることで、嫌な事は嫌だと言える環境を意識的に作るようにしてます。そして、なんとか「出来るんだ!」、と言う感覚を掴めるまで一緒に粘り強く勉強しますよ。
急ぐことが苦手な人は、自分の出来る範囲のスピードを自分で決めます。そしてその目標タイムにどのようにアプローチをすれば達成できるかを、毎回一緒に考えます。目標をクリア出来たら今度をそれよりも短く設定、出来なければ「何故出来なかったのか?」を一緒に考えます。このようにして、時間への考え方を一緒に身に着けていくのです。
時間を意識する事は大事ですが、早さは気にしません。「早いは正義」はここでは通用しないのです。その子にあった適切なスピードを上げていく事に重点を置いて、ライバルは今の自分です。
このようなプロセスを経て、「普通」とは違う「不登校」を選んだ選択は間違いじゃないよ、という事を自分自身で理解していくことが出来るようになります。自己肯定感を高めることが出来るのです!そして、勉強に自信が持てるようになれれば、学校に戻った時の心配がひとつ減りますね。