英語のスピーキング力を伸ばそうとしているけど、中々結果が出ない人へ!
今何をしていますか?必死にLとRの違いを聞き分けようとしていますか?thの発音がうまく出るように練習していますか?
もちろんこれらの発音練習は必ず必要です。ですが今回紹介するのは発音練習ではなく、イントネーションの練習です。
日本語のようにモノトーンで発音していたらいくら、LとRの発音がうまくてもニュアンスが変わってしまうことがあります。
それではイントネーションの練習とは何か?
紹介していきます。
なぜイントネーションが大事なのか?
言語というものはとても具体的な情報を相手に伝えます。道を尋ねるとき、誰かの行動を伝えるときなど、具体的な内容を言葉を通して伝えることが出来ます。
さらには文字通りの意味だけではなく、声のトーンや言い方、イディオムなどを使って様々なニュアンスを使い分けることもできるのです。
一般的に、英語を第2言語として勉強している人にとってはここで躓くはずです。自分の思った通りに相手に伝わらないことがあります。たとえどんなに正確に英語を発音したとしても、英語の正しいイントネーションのパターンで話していないと、意味があいまいになってしまうこともあるのです。
リスニングにおいても同じです。イントネーションのパターンでニュアンスが変わることを理解していないと、会話の大部分の情報を理解できないことになってしまいます。
日本語でも本音と建前がありますよね。日本人なら感覚で使い分けてるかもしれません。英語も同じです、何でもかんでも文字通りに受け取ってしまうと意味合いがずれてしまうこともあるのです。
この微妙なニュアンスの伝え方はそれぞれの言語によって異なります。例えば、フランス語などでは文末を強調します。そして言葉の順番を変えることによって重要度を強調することが出来ます。
また中国語では言葉のピッチを変えることによって、単語を使い分けます。感情や意味合いを変えるときにはさらにピッチを変えるのです。
では英語はどうでしょう?
英語において言葉の順番はとても厳格な文法で決まっています。言葉の順番を変えることによって意味を強調することはできません。そこでは使われるのがイントネーションです。
上がったり、下がったりするイントネーションを使い分けて強調する言葉変えます。
例えばこのような例文があります。
- I didn’t say he stole the money.
意味は簡単です。「私は彼がそのお金を盗んだとは言わなかったよ。」
これを文字通りに受けると様々な意味にとれることをお判りでしょうか?
意味の例:
- 私は言ってないよ!ほかのだれかが言ったのよ。
- そんなことまったく言ってないよ!
- ただ可能性を言っただけよ
- 彼じゃなくて、他のだれかが盗んだと思う
- 盗んだのではなく、借りたんじゃない?
- そのお金じゃなくて、別のお金を盗んだよ
- お金じゃなくて、宝石だよ。盗んだの。
さーお判りですか?このひとつの例文から7通りの意味が出てくるのです。この違いを理解するためにはイントネーションを聞き分けてなければいけません。
それではどこを強調すればそれぞれの意味になるか見てみましょう。
上記の役と同じ順番です。
- 「I」を強調する
- 「didn’t」を強調する
- 「say」を強調する
- 「he」を強調する
- 「stole」を強調する
- 「the」を強調する
- 「money」を強調する
みなさんもこれを意識して発音してみてください。微妙な意味の違いが出てくるはずです。
新情報のイントネーション
次は「新しい情報にアクセントを置く」という英語のルールをみていきましょう。
新しい情報を言うときにはアクセントを置くのは英語の基本的なルールですが、新情報すべてを強調すればいいわけではありまん。
英語の世界においては「名詞」にアクセントが置かれる傾向があります。もちろん動詞も重要度は高いのですが、新情報の名詞と比べるとアクセントは名詞に置かれやすくなります。
例えばこんな例文があります。
- Dogs eat bones.(犬は骨を食べる)
簡単な文ですね。「dogs」も「bones」もここでは初めて出てきた名詞なので、アクセントはこの二つの名詞に置かれます。したがって、真ん中の動詞のところでイントネーションを下がるのです。
- ↑ ↓ ↑
- Dogs eat bones.
こんな感じですね。
ではこれらの名詞が「代名詞」によって書き換えられたらどうなるでしょうか?
- They eat them.(犬は骨をたべる)
意味は最初の例文と変わりません。しかし今回は代名詞が使われているので、名詞は新情報ではありません。私も読者の方も「they=dogs」、「them=bones」ということをお互い理解できてるはずです。
こんな時はイントネーションが変わります。
- ↓ ↑ ↓
- They eat them.
こんな感じです。今度は動詞にアクセントを置いて、旧情報である名詞の重要度が下がるのです。
「名詞」と「代名詞」でどのようにアクセントが変わるのかをしっかり覚えておきましょう。
フレーズのイントネーション
日本語でもそうですが、話し手がしゃべってる内容の続きを聞かなくても分かることないですか?
語尾に何をつけるのかとか、次はどんな言葉来るのかとか、だいたい予測がつくことがありますよね?
それは日本語のイントネーションを理解してて、次に何を言うのかを無意識に推測できているからです。
英語も同じです。フレーズのイントネーションは決まっているので、相手がポジティブなことを言いたいのかとか、ネガティブなことが次に来るのかな?とかが分かるように出来ています。
基本なのは、疑問文の語尾は上げる!ってやつですね。最初のほうが聞き取れなかったとしても、語尾が上がってれば「こいつ何か質問してたんだな」と分かるはずです。
他にもこんな例文があります。
- Dogs eat bones, but cats eat fish.
名詞を強調して、文末ではトーンを下げます。そして、「but」があるときには「but」からまたトーンを上げて、「fish」でトーンが下がるように発音します。
疑問文じゃないのに、文末が上がるパターンもあります。
- As we all know, dogs eat bones.(みなさんご存じの通り、犬は骨を食べます)
このように何か「前置き」を入れたい時は、カンマの前は上がります。
名詞を3つ以上並べるときもルールがあります。
- Dogs eat bones, kibbles, and meat. (犬は骨、ペットフード、肉を食べます)
このように名詞が3つ並んでるときは最後の名詞以外の「bones」と「kibbles」のイントネーションは上げなければいけません。