嫌がらせはharassment、いじめはbullying、差別はdiscriminationと表せます。ただし、日常語としての意味と、各国の法律・職場規程での定義は同じではありません。25の関連語を、使う文脈とともに確認しましょう。
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職場・学校・ニュースを読むための25語
以下は英語学習用の意味の目安です。すべてが独立した犯罪名や、英語圏全体で共通する法的分類ではありません。法律や社内規程を読む場合は、どの国・地域の説明か、そこで何と定義されているかも確認します。
嫌がらせ・職場の関係・報復
| 英語 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| harassment | 嫌がらせ・ハラスメント | 望まない言動によって相手を苦しめたり威圧したりすること。法的な成立条件は文脈による。 |
| discrimination | 差別・差別的取り扱い | 属性などを理由とする不公平な扱い。一般語と法律上の定義を区別する。 |
| bullying | いじめ | 威圧・侮辱・力の濫用など。反復性の扱いは分野・定義によって異なる。 |
| workplace bullying | 職場でのいじめ | 職場や仕事に関係する場面での、威圧・侮辱などの行為。 |
| power harassment | 日本でいうパワーハラスメント | 日本の制度を説明する英語資料でも使われる。各国共通の法律用語とは扱わない。 |
| abuse of power | 権力・権限の濫用 | 持つ権限や影響力を不当に使うこと。嫌がらせだけに限らない。 |
| mobbing | 集団によるいじめ・攻撃 | 職場などで複数の人が一人を攻撃・排除する文脈。一般には群衆が取り囲む行為などの意味もある。 |
| retaliation | 報復・仕返し | 一般には仕返し。雇用上の法律では、保護される通報・申立て等への不利益取り扱いを指す場合がある。 |
| hostile environment / hostile work environment | 敵対的な環境/敵対的な職場環境 | 日常の「居心地が悪い」と、米国雇用法などの用語としての意味を分ける。 |
属性・外見に関わる語
| 英語 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| sexual harassment | セクシュアルハラスメント | 望まない性的な言動など。法制度によっては性別を理由とする嫌がらせも関わる。 |
| racial harassment | 人種に関わる嫌がらせ | 人種・肌の色・民族的背景などに関連する侮辱や嫌がらせ。法的分類は資料の定義を確認する。 |
| gender harassment | 性別・ジェンダーに関わる嫌がらせ | 性別に基づく敵意や侮蔑などを論じる語。性的な接触に限らない。 |
| age harassment / age-based harassment | 年齢に基づく嫌がらせ | 年齢を理由とした侮辱や不快な言動など。保護対象となる年齢は制度で異なる。 |
| ageism | 年齢に基づく偏見・差別 | 若者にも高齢者にも関わり得る一般語。個々の嫌がらせだけでなく態度や制度にも使う。 |
| microaggression | 属性に関わる小さな侮辱・軽視など | 人種や性別などに関わる言動。意図的な場合も意図しない場合もあり、無意識だけに限定しない。 |
| body shaming | 体型・外見を理由に恥をかかせること | 体重、体格などについて否定的・侮辱的に扱う言動。 |
威圧・心理的な攻撃
| 英語 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| emotional abuse | 精神的・感情的な虐待 | 侮辱・脅し・支配などによって相手の精神面を傷つける行為。 |
| gaslighting | 現実認識や記憶を疑わせる心理的操作 | 相手が自分の経験・記憶・判断を信じられなくなるよう操作すること。単なる意見の相違とは区別。 |
| intimidation | 威圧・脅し | 恐怖や不安を与えて相手を従わせたり、行動を妨げたりすること。 |
| verbal abuse | 暴言・言葉による虐待 | 言葉で侮辱・脅迫・攻撃すること。大声とは限らない。 |
オンライン・つきまとい・被害者への言動
| 英語 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| cyberbullying | ネット上のいじめ | SNS、メッセージなどを使ういじめ。年齢や場面の扱いは資料によって異なる。 |
| doxxing / doxing | 本人の許可なく個人情報をさらすこと | 住所など、個人を特定する情報の探索・公開。単なる本人の自己紹介や同意のある情報公開とは分ける。 |
| stalking | つきまとい・執拗な監視など | 繰り返し追いかけたり、望まない接触をしたりする行為。オンラインでも起こり得る。 |
| online harassment | オンラインでの嫌がらせ | インターネット上の嫌がらせを広く表す語。cyberbullyingなどと重なる場合がある。 |
| victim blaming | 被害者非難 | 被害の責任を、加害行為より被害を受けた人に向ける言動。 |
日本の「パワハラ」を英語で説明するには
厚生労働省の英語資料は、日本の職場のパワーハラスメントをpower harassmentと表しています。優越的な関係を背景とする言動、業務上必要かつ相当な範囲を超えること、労働者の就業環境を害することという3要素を挙げています。「上司が嫌なことをした」の一言と同じ定義ではなく、相手が上司に限られるわけでもありません。
日本の制度を知らない相手に話すなら、workplace bullyingやabuse of powerという語に加え、具体的な行動を説明すると伝わりやすくなります。ただし、これらの語を置き換えれば、日本の法的な定義もそのまま移るわけではありません。
bullyingには必ず繰り返しが必要?
英国Acasの職場いじめの説明は、継続的なパターンにも単発の出来事にも言及しています。一方、学校や研究で別の定義を使う場合もあります。「1回だけならbullyingではない」と英語全体の決まりにしないことが大切です。
hostile work environmentは「働きづらい職場」だけではない
米国EEOCが説明する法的なhostile work environmentでは、法律で保護される属性に関わる言動と、その深刻さや頻度などが問題になります。単に仕事が忙しい、上司と気が合わない、といった意味のstressful workplaceとは同じではありません。これは米国連邦雇用差別法の文脈の説明で、他国の規定を表すものではありません。
英語で行為を具体的に伝える例文
以下は架空の学習例文です。用語で断定するだけでなく、何を言われた・されたのかも表現できます。
| 英文 | 日本語訳 |
|---|---|
| My manager repeatedly insults me in front of the team. | 上司はチームの前で繰り返し私を侮辱します。 |
| I received unwanted sexual comments at work. | 職場で望まない性的な発言を受けました。 |
| Someone posted my home address online without my permission. | 誰かが私の許可なく自宅の住所をネットに公開しました。 |
| I’m concerned about retaliation after reporting the incident. | その出来事を報告した後の報復を心配しています。 |
| I would like to explain what happened and ask about the reporting process. | 何があったかを説明して、報告の手順を伺いたいです。 |
report harassmentは嫌がらせを報告する、make a complaintは苦情を申し立てる、raise a concernは懸念を伝えるという表現です。法的判断を表す文と、自分が経験した出来事を説明する文を分けると、伝えたい内容が明確になります。
参考資料
厚生労働省:労働法の英語解説(power harassment)
EEOC:職場のharassmentとhostile work environment
Cambridge Dictionary:microaggression